【大学駅伝】出雲駅伝と全日本大学駅伝を走る大学生ランナーは、なぜオリンピアサンワーズのインソールを使いつづけるのか?~R太郎くん伝説<大学駅伝編>

第30回出雲全日本大学選抜駅伝競走公式サイトより

「R太郎くん伝説」ふたたび。

彼が走ると何かが起きる。

R太郎くんが初めてオリンピアサンワーズにやって来たのは5年前(2013)の春。
中学3年生、専門種目は800mで、当時の自己ベスト記録は2分04秒だった。
彼の目標は、全中(全日本中学校陸上競技選手権大会)に出場することだった。
しかし、足に痛みを感じていて、思い切り走れなくなっていた。
それを心配したお母さんが色々と調べて当店を見つけてくれたのだった。

1足のスパイクシューズと2足のランニングシューズをオーダーメイドインソールでフィッティングした彼は、2か月後には800mの記録を2分01秒と自己ベストを3秒も更新し、念願の全中出場を決めた。
そして、それからわずか1か月後の全中では、男子800m予選で1分58秒と、さらに自己ベストを3秒も更新し遂に2分切りを達成、見事に準決勝にまで進出を果たした。

彼は高校に入ってからも、800mの記録を1分52秒86にまで更新、高3の時には全国インターハイの準決勝にまで進出した。

中学~高校時代、彼がオリンピアサンワーズでフィッティングしたシューズは26足にのぼる。
そして、彼が走るたびに巻き起こしたエピソードの数々は「R太郎くん伝説」と呼ばれ、当ブログにいくつも書き残されている(旧ブログには12本の記事)。

「R太郎くん伝説~中学・高校編」↓


昨年(2017)彼は大学生になった。
彼はもう800mを走らない。
彼に求められているのは、駅伝でチームの起爆剤になることだ。
彼は、中距離ランナーから長距離ランナーへと生まれ変わった。
新しい「R太郎くん伝説」が幕を開けた。

「R太郎くん伝説~大学編」↓


10000mを30分33秒で走る

2018年6月10日。
全日本大学駅伝関西地区予選会は12校の大学で競われた。
各大学のチームからは10名の選手がレースに出場、チーム内の上位8名のタイム合計で順位を争い、3位までのチームが全日本大学駅伝へと道をつなぐ。

この日、大学2年の彼は10000mを30分33秒の自己ベスト記録で激走した。
この記録はチーム内で3番目の好タイムだった。
チームの順位は第3位へと押し上げられた。
結果、彼のチームは、全日本大学駅伝へ2年ぶり、そして出雲駅伝には27年ぶり3回目となる出場権を獲得した。

チームのTwitterより↓


出雲駅伝、全日本大学駅伝に挑む

つーわけで、R太郎くんがご来店。
出雲駅伝全日本大学駅伝への出場おめでとーございます!
すばらしい!いよっつ!


R太郎くん:ありがとうございます。

川見店主:おめでとう!今、どんな気持ち?

R太郎くん:うれしいですけど、これも通過点でしかないと思ってます。

川見店主:わりと落ち着いてるのね。

R太郎くん:目標に対して、やっと一歩目を踏み出せたような感じです。緊張とかはないです。

川見店主:ふーん。出雲駅伝と全日本大学駅伝、どんな風に戦おうと思ってますか?

R太郎くん:自分の力なんて、まだまだ全日本レベルでは通用しないです。関東は関西のチームを敵とも思ってないでしょうね。

川見店主:ああ……厳しいけど、それが現実ですね。

R太郎くん:僕ら関西のチームが関東に戦いを挑むのは、竹の棒で戦車に立ち向かっていくようなものだと思います。それはそれで、おもしろいですけども(笑)。

川見店主:なるほど(笑)。言いたいことはわかります。

R太郎くん:勝算があるとすれば、自分たちの100%の走りをすることだけです。

川見店主:でも、ここまで来るだけでも大変だったんじゃない?今年はチームの監督さんが亡くなられて……。

R太郎くん:すごくショックでした。監督がいないことで、選手一人ひとりの意識が問われつづけました。だからでしょうか、目標に対する想いが、チームの選手間でとても通じ合っているように思います。

川見店主:突然に指導者不在になってしまった厳しい状況で、R太郎くんは、どんな気持ちで走ってきたの?

R太郎くん:自分を信じて走りつづけるしかなかったです。自分は負けない、独りになっても勝つぞと思って走ってました。今回、亡き監督にいい報告ができて、よかったです。


喜びを胸に、襷(たすき)を

さて、大学生になってからのR太郎くんは、すでに13足のランニングシューズをフィッティングしています。
今回は、出雲駅伝を走るマラソンシューズをフィッティングします。

川見店主:これまでのシューズとインソール、調子はどうでしたか?

R太郎くん:バッチリでした。いつも自分の思い通りに走らせてくれます

大学生になってからR太郎くんがフィッティングした13足のシューズたち

川見店主:今回のマラソンシューズに装着するインソール、作り方に何かリクエストはないですか?

R太郎くん:ぜんぶおまかせします(笑)。

川見店主:じゃあ、攻撃度120%くらいのインソールを作るってことでいいかな(笑)。

R太郎くん:はい、僕は川見さんの狙いどおりに走るだけです(笑)。
2018出雲駅伝を激走するR太郎くんのマラソンシューズ。装着したのは最上級インソールのゼロアムフィット。

オーダーメイドインソールが装着されたマラソンシューズを履いて、R太郎くんは店内を軽く走ります。しかし、床に敷かれた15mのオールウェザートラックを数回往復しただけで、彼はすぐにシューズの紐をほどいてしまいました。

川見店主:そんなにすぐ脱がないで。履き心地をもっと確かめて。何か問題点を見つけて。

R太郎くん:大丈夫です。いつものことですが、最高にフィットしてます。何も言うことありません。

川見店主:出雲駅伝、がんばってね。楽しみにしてます。

R太郎くん:ありがとうございます。全日本で戦える喜びを胸に、襷(たすき)をつなぎます


彼が走れば何かが起こる。
第30回出雲駅伝(全日本大学選抜駅伝競走)は、2018年10月8日(月祝)体育の日、13時05分スタート
R太郎くんの新しい伝説が更新されます!


コメント

このブログの人気の投稿

【ハリマヤ】無名の母たちがつくったハリマヤのシューズ~新潟県十日町市からのおたより

【ハリマヤ】いだてん金栗四三と播磨屋黒坂辛作が生み出した金栗足袋。発祥の地の石碑は何を物語っているのか?

【中距離走】800mで大会新記録を樹立した高校1年生が、レースで先頭を走る理由とは?~中距離ランナーりゅうきくんの話(その2)