熊本の少女が全国インターハイに出場するまでの8年間と「30日の奇跡」の話を以前ブログでご紹介しました。 この物語にはつづきがあります。 舞台は熊本から山形へ。 彼女と川見店主と陸上競技を愛する人たちとの、熱い夏の2日間を追います。 ***** 8/1 決戦の前日 【川見店主は彼女のインソールを補修する】 2017年8月1日。 NDソフトスタジアム山形。 全国インターハイ陸上競技大会第4日目。 この日、川見店主は朝からスタンドで試合を観戦していたが、昼前に一度席を外した。 陸上競技場を出る。 周辺には各スポーツメーカーのブースが並んでいる。 川見店主は陸上競技専門メーカーN社のブースに立ち寄り、気心知れた社員さんたちに挨拶した。 「こんにちは」 「あ、川見さん、おつかれさまです」 「ちょっとの時間だけ、ここのスペースをお借りしますね」 「どうぞどうぞ。昨日話しておられた女子の三段跳びの選手が来るんでしたよね」 「そうです。明日の試合に備えてインソールの補修をしてあげることになってて」 「へー、そこまでしてあげるんですね」 彼女とは事前に連絡をとり合い、決戦の前にインソールの補修を行う約束をしていた。必要な用具や材料は大阪から持参した。専用のハサミは飛行機内に持ち込めないため、宿泊先のホテルに宅急便で送っておいた。 彼女が姿を現す。日焼けした精悍な顔。 川見店主が聞いた。 「調子はどう?」 「はい、いいです」 彼女からスパイクシューズを受けとり、中からインソールを抜きだした。フィッティングしてから3か月が経過したインソールには、すでに彼女の重心の跡がクッキリと残っている。 持参した表面材をハサミで切り、インソールの傷んだ場所に貼りあてて補修した。アーチ(土踏まず)部分にも貼りあて、助走のスピードが乗りやすいように、跳躍のパワーがより地面に伝わるようにと、ひと工夫を凝らした。 インソールをシューズに装着して彼女にわたす。 「インソールに少し調整を加えてみたよ」 彼女はシューズに足を入れた。 笑顔でこたえた。 「すごくいい感じです」 ◆ 【たぶっちゃんは彼女の筋肉をケアする】 シューズはこれで大丈夫だろう。 カラダのコンディションは
オーダーメイドのインソール(中敷)でシューズをフィッティングする専門店オリンピアサンワーズのブログです。