投稿

【ランニング】フルマラソンを走る前に準備するべき最も大切なこととは?~足を痛めずに走りつづける方法

イメージ
マラソンシーズンに川見店主がブルーな理由 ――川見店主、もう11月です。今年もいよいよマラソンシーズンがめぐってきました。 川見店主: 「はい」 ――これからは毎週、日本のどこかでマラソン大会があり、いつもお客様の誰かが走っているという状況になりますね。 川見店主: 「……はい」 ――初フルマラソンで完走を目指す人、サブ5・サブ4・サブ3を目指す人、みなさんの挑戦にワクワクしてきますよね! 川見店主: 「……はい(憂鬱)」 ――あれ?なんでそんなに ブルー になってるんですか? 川見店主: 「 心配 なんですよ。みなさんがトラブルなく、無事に完走されることを祈るばかりです。普通の人が42.195kmもの距離を走りつづけるって、大変なことなんですから」 マラソンシーズンはお客さんのことが心配な川見店主 ――例年、これからの時期は、長い距離を走って足を痛めたり、膝を痛めたりするランナーから「 インソールでなんとかなりませんか? 」という問合せが急増しますものね。 川見店主: 「足のトラブルがきっかけでご来店されるお客様は多いですね」 ――そういったお客様が当店でシューズをインソールでフィッティングし、その後どんどん走れるようになっていく姿は感動的です。旧ブログにも、そんなランナーのみなさんのエピソードがたくさん残っています。 川見店主: 「フルマラソンを走るには、シューズもインソールも大事です。それと合わせて、ランナーのみなさんには、走る前に準備してほしいことがります」 ――今日は、その「 走るための準備 」について、川見店主に話を聞きます。 ◆ フルマラソンには反対します? ――ランナーの誰もが、ケガや故障なく走りつづけたいし、フルマラソンを1分でも1秒でも速く走りたいと思っていることでしょう。 川見店主: 「走ることを楽しむ人が増えているのは大歓迎です。ランニングが心身の健康に素晴らしい影響を与えることは、お医者さんも認めるとろこです。でもそれは、 42.195km もの距離を走ることを想定していません」 ――どんな風に走るのが健康にいいのでしょうね? 川見店主: 「30分~1時間ほど、体操したり、歩いたり、おしゃべりしながらゆっくり走ったりして、汗を流すだけで十分

【短距離走】たった半年で100mの記録を0.6秒も更新し、全中で4位に入賞した中学2年生スプリンターにフィッティングした7足のシューズとインソールとは?

イメージ
全中で4位入賞 だいきくんは、中学2年生のスプリンター。 陸上競技の強豪校でがんばってます。 100mの自己ベスト記録は 11秒39 。 今年の夏には 全中(全日本中学校陸上競技選手権) に出場し、 男子4×100mリレー で見事に 4位入賞 を果たしました。 いよっっつ! ――だいきくん、全中出場&男子4×100mリレー4位入賞おめでとうございます! だいきくん: 「ありがとうございます」 ――だいきくんは、何走だったのですか? だいきくん: 「2走っす」 ――全国大会の舞台は緊張しましたか? だいき くん: 「予選は大丈夫だったすけど、 準決勝と決勝はヤバかった っす。めっちゃ緊張しました!」 ――レース後の表彰式で撮影された写真が、「 月刊陸上競技 」10月号に載ってますね。ダイキくんの姿を見つけたときは、とてもうれしかったし、誇らしかったですよ。かっくいー! 2017年8月に熊本県で開催された全中の結果が載ってる「月刊陸上競技」10月号。 だいき くん: 「実は、その写真の時、 めっちゃ落ち込んでた んす」 ――どうして?表彰台に上がって、賞状をもらって、最高にうれしい瞬間じゃないの? だいきくん: 「優勝したチームのタイムが 中学生新記録 だったっす。めちゃくちゃ速くて、勝負にならなかったっす。悔しかったっす」 ――いい経験ができましたね。 だいき くん: 「来年がんばるっす」 ◆ 37年ぶりに日本記録を樹立 ――全中が終わってから、調子はどうですか? だいき くん: 「この前の日曜日(10/9)、 日本新記録 をだしたっす」 ――えっ?日本新記録!? だいき くん: 「 大阪市民陸上カーニバル で、 低学年リレー (※)ってのがあったんすけど、僕はアンカーで走って日本記録を出したっす」 ※【低学年リレー】中学2年生と1年生でチームを編成するリレー。中2が第1走と第4走、中1が第2走と第3走をつとめる。 ――すごいすごい!調べてみたら、なんと1980年以来破られなかった記録を 37年ぶり に更新したって話じゃないですか!ダイキくん、 日本記録保持者 なんだ!」 だいき くん: 「 そうっす(得意気) 」 さらに、いよっっつ!

【陸上競技】山縣亮太選手の10秒00。~第65回全日本実業団陸上選手権、男子100m決勝を見た話。

イメージ
2017年9月24日。全日本実業団選手権。写真は男子110mH決勝。 彼の走りは空気を変えた 2017年9月24日(日)。 ヤンマースタジアム長居。 第65回全日本実業団対抗陸上競技選手権大会、最終日。 メインスタンドの観客席は、午前中からすでに混んできた。 川見店主とボクが陣取ったのは、フィニッシュライン前7列目のシート。 直線100mを理想的な角度で一望できる。 川見店主: 「思ってたよりもお客さんが多いね。最近の陸上競技界は、注目されてるんだろうね」 場内には、どこかリラックスした空気が漂っている。 社会人の大会ならではの、余裕を感じる。 プログラムを見ると、「ちびっこ陸上教室」「豪華景品お楽しみ抽選会」「注目選手のサイン会」などのイベントが案内されていた。 川見店主: 「観客が楽しめるように、いろんな趣向が凝らされているね。こういう大会が、陸上競技の裾野を広げる良い機会になればいいね」 しかし、競技がはじまると、さすがに真剣勝負の緊張感があった。 一流選手たちの圧倒的なパフォーマンスと迫力に、観客は興奮し感動を覚えた。 中でも、場内の空気を劇的に変えたのは、Y選手だった。 13時10分。 男子100m準決勝に、Y選手は登場した。 川見店主: 「Y選手は、全力で走れるのかな?」 川見店主は、彼の故障を心配していた。 何かのニュースで、不調を聞いていた。 しかし、この日の彼は、惚(ほ)れぼれするような走りを見せた。 スタートから一貫して、寸分の乱れもない完璧なフォームで100mを疾走した。 圧倒的なレース展開、1位でフィニッシュ。 記録は10秒20。 スタンドからは大きな拍手が送られた。 川見店主: 「調子がよさそうでよかったね。あれだけのトップ選手たちの中でも、Y選手の速さは、次元がひとつ違うよね。すごいな」 スタンドに設置された巨大なビジョンに、レースがプレイバックされる。 スローで映しだされたY選手の走りを見ながら、川見店主は、3か月前を思い出していた。 ◆ そこに、彼はいなかった ――3か月前。 川見店主は、この同じ場所で、Y選手が走るのを見ている。 2017年6月24日、日本選手権。 大激戦となった男子100m決勝のレース。 優勝し

【中距離走】800mで大会新記録を樹立した高校1年生が、レースで先頭を走る理由とは?~中距離ランナーりゅうきくんの話(その2)

イメージ
( その1「800mを1分56秒で走る中学生が、たった3ヶ月で記録を6秒も更新した理由とは?」 のつづきです) なんと予選で大会新記録 2017年8月某日。 京都市西京極陸上競技場。 京都府高校ユース陸上競技大会。 男子1年800m予選のレース。 スタートラインに立つ彼には覚悟があった。 「思いっ切り走ってやろう」 彼の持つ自己ベスト記録は1分56秒91。 出場選手の中で群を抜いている。 予選を突破するのは明らかだった。 決勝に進むことを考えると、このレースは軽く「流して」体力を温存するのが得策なはずだ。 でも、彼はちがった。 「思いっ切り走ってやろう。そして、記録を狙ってやろう」 スタートから、ぶっとばした。 他の選手と接触するのもイヤだった。 第2コーナーを周り、オープンコースになった時には、すでに2位以下を10m程引き離していた。 スタンドで彼を応援する人たちは思った。 おいおい、まだ予選なのに、アイツなんであんなにとばしてるんだ? その差は開く一方だった。 トラックを1周した時は30m、2周目のバックストレートでは50mほど離した。 彼はどこまでいくんだ! 場内は騒然としてきた。 スマホで撮影していたお母さんの手は震えた。 彼は、前だけを向いてひたすら走りつづけた。 圧倒的な走りを見せつけてフィニッシュした。 2位との差はなんと70m程も開いていた。 ざわついた場内にアナウンスが流れる。 1位、○○くんの記録1分56秒10は、大会新記録です――。 「おおーー!」 驚きの歓声と称賛の拍手が湧きおこった。 つづく決勝でも、彼はぶっとばした。 記録1分57秒52。 もちろん、優勝した。 ***** なぜ順位ではなく記録を狙ったのか? 本日のお客様は、高校1年生の中距離選手りゅうきくんです。 ――りゅうきくん、こんにちは。 りゅうきくん: 「こんにちは(ニコニコ)」 ――まずは 京都府高校ユース男子1年800m で 優勝! おめでとうございます! いよっつ! ほんで 大会新記録 も樹立!おめでとうございます! 二連発いよっつ! りゅうきくん: 「ありがとうございます(ニコニコ)」 ――質問です。りゅうきく

【中距離走】800mを1分56秒で走る中学生は、なぜ、たった3カ月で記録を6秒も更新できたのか?~中距離ランナーりゅうきくんの話(その1)

イメージ
中学3年の春、彼の能力は目覚めた。 彼は中学生になって陸上部に入った。 走ることが好きだ、という「自覚」はあまりなかった。 がんばろうという気持ちも、さほど強いわけではない。 本人にも、お父さんにもお母さんにも、わからなかった。 彼の能力は地中深くにあって、誰の目にも触れなかった。 そのまま、中学校の2年間が過ぎた。 中学3年の春。 時は突然にやってきた。 眠っていた彼の能力は目覚め、大地を蹴破り一気に発芽した。 そして、わずか3か月で、途方もない花を咲かせることになる。 話は、2016年5月1日の出来事からはじる。 ◆ 【2016年5月1日 京都市中学校総体】 彼は男子800m決勝のレースで、これまでにない走りっぷりを見せた。 他の選手たちを大きく引き離して独走し、ぶっちぎりで優勝。 記録は2分02秒40。 この快挙に、彼のチームは大騒ぎになった。 観戦していたお母さんは、驚きやら感動やらで涙が止まらなかった。 お父さんは、これは大変なことになったと思った。 全中(全日本中学校陸上競技選手権)の男子800m出場資格は2分01秒。もう少しがんばったら、息子は全中に出場できるんじゃないか? ならば、とお父さんは思う。 できるかぎりの応援をしてやろう。彼の足に合うシューズを買ってあげよう。 色々調べていると、ある店のブログを見つけた。 そこには、同じく800mで全中に出場を果たした、ある男の子のことが書かれていた。 よし、この店に息子を連れて行こう。 思い立つとすぐ、その店に電話を入れた。 お父さんが読んだ「R太郎くん伝説」↓ ◆ 800m2分切りと全中出場を目指して 【2016年5月12日 オリンピアサンワーズ】 ご両親に連れられて、彼はオリンピアサンワーズにやってきた。 長身で細身、優しい顔をしていた。 川見店主は彼に聞いた。 川見店主: 「800mで2分切りたいよね?全中に行きたいよね?」 彼は、一緒に来た小さな妹の遊び相手をしながら、はい、とこたえた。 川見店主は、その立ち姿を見て、彼のランニングフォームが想像できた。 川見店主: 「今の彼は、きっと下半身だけで走ってます。上半身も使って走れるようになれば、800mで2分を切れると思います」

【マラソン】フルマラソンに挑戦する50代男性ランナーを応援するブログをはじめます!【第1回】

イメージ
「50s Runners Club」はじめます。 フルマラソンに挑戦する、 50代以上 の 男性ランナー を応援したい! というブログをシリーズではじめます。 名付けて「 50s Runners Club(フィフティーズ・ランナーズ・クラブ) 」。 第1回目は、3人のイカしたオジサマたちがご登場です! ***** 「やっと5時間を切れました」 【熊本県・ヨシユキさんの場合】 中学・高校時代は野球部で汗を流した。 でも、それからはスポーツらしいことは何もしてこなかった。 10年ほど前、突然腰痛に襲われる。 医者に行くと言われた。 運動不足です。カラダを動かしてください。 ジムで汗を流すようになった。 そこで知り合った人に、無理やりマラソン大会に申し込まされた。 2007年、熊本県氷川町梨マラソンに参加。 梨畑を5km走った。 ヨシユキさん: 「しんどかったですね。 死ぬかと思いましたね (笑)」 30分ほどかけてゴールにたどりついた。 参加賞でもらった梨は甘く美味しかった。 走り終わって食べた弁当は格別にウマかった。 帰りに皆で温泉につかり、ビールを飲んだ。 なんだこれは、最高の気分じゃないか。 ヨシユキさん: 「これが やみつきになりましてね 。走りつづけることになりました」 フルマラソンにも挑戦。 ・2014/12 青島(初フル)5時間20分 ・2016/03 鹿児島 5時間15分 しかし、走ると膝が痛むようになってきた。 2016年秋、オリンピアサンワーズに初ご来店。 2足のランニングシューズをフィッテング。 2016年秋。レース用(上)、走りこみ用(下)のランニングシューズをフィッティング。装着したオーダーメイドインソールは、いずれも最上級インソールのゼロ・アムフィット。 その後。 ・2016/11 福岡 5時間30分 ・2016/12 青島 4時間58分(PB) ヨシユキさん: 「 やっと5時間を切れました。もう膝も痛くなりません 」 2017年夏、ふたたびのご来店。 2足のランニングシューズをフィッティング。 2017年夏。走りこみ用(左)とレース用(右)のランニングシューズをフィッティング。装着したオーダーメイドインソールは

【マラソン】月間150kmの練習でフルマラソンを3時間25分で走れるようになった女性ランナーの秘密とは?

イメージ
眠っていたのは○○な才能だった スポーツは得意ではなかった。 体育祭はいつも憂鬱(ゆううつ)だった。 中学時代は、いわゆる「帰宅部」。 でも高校では空手部に入ることになった。 友人にこんな風に誘われたのだ。 大丈夫、空手は運動神経とか関係ないから。 「入部してわかりました。関係ないわけないじゃん!って(笑)」 せっかく入ったのでつづけてみた。 自分の中に眠る「何か」の才能が花開くかもしれないし。 3年つづけた結果。 「空手の才能は眠ったままか、元々ないのかのどちらかだったみたいです(笑)」 その後もスポーツとは無縁の生活。 しかし、体力がだんだん落ちていくのが気になりだした。 「これからもっと年齢を重ねたら……って将来のことを考えると、元気なおばあちゃんでいたいなって思ったんです」 ならば、今から足腰を鍛えておかなければ。 6年前から少しずつ走りだした。 マラソン大会なるものがあることを知る。 思い切って地方の大会に申し込んだ。 4.5kmのレース。 「それが、あっという間に走り終わって。せっかく遠くまできたのに、走る時間が短いと来た甲斐がないなーと思ったんです」 今度は10kmのレースに出場。 50分程度で走れた。 5年前(2012)、大阪マラソンに申し込んでみたら当選した。 初めて42.195kmを走ることになった。 それがどんな距離なのかは想像できなかった。 ペースも目標タイムも何も設定できなかった。 完走できるかどうかも、もちろんわからない。 だから、自分の思うままに、カラダの動くままに走りつづけてみた。 「大阪マラソンはレース後半で食べ物がたくさん並んでいるエイドがあるでしょう?そこで、めいっぱい食べて(笑)。それが美味しかったし、楽しかったですね」 初フルマラソンは4時間30分で無事に完走。 以降、毎年フルマラソンに挑戦する。 ・2013/10 大阪 3時間59分 ・2014/10 大阪 3時間57分 ・2015/11 淀川 3時間45分 ・2016/02 口熊野 3時間31分 ・2016/10 大阪 3時間28分 ・2017/02 京都 3時間25分(PB) 走る度に記録を更新。 いつの間にかサブ4からサブ3.5ランナーへ。 眠っていたの